ある時、ない時の、VWディーラー
最近、車を買い替えて納車待ちなのは以前に書いた。
これまでは、VWのゴルフヴァリアントに乗っていたが、1年半前に新車で買ったばかりだが、また乗りかえることにした。
その前もハッチバックのゴルフに乗っていたのだが、その車を買ったときの営業マンは辞めてしまい、新しく担当になった営業マンが、まだ営業に配属されたばかりで、まだ契約がないというから、車検を機にゴルフヴァリアントに乗り替えることにした。
私も、30年前に、不動産業界の営業マンになって、初めて契約したお客さんは、今でも名前も家族構成も勤務先も年収まで、契約の光景も鮮明に覚えていている。それくらい、営業人生のなかで、「初契約」というのは思い入れのある契約なのだ。
自分が、そのお客さんになれるのは、とても光栄なことだ。
しかし、残念なことに、その営業マンも、またすぐに辞めてしまった。しかも、辞めるという連絡もなく、後日、そのディーラーに、こちらから電話したときに、はじめて知らされた。
そして、また若い営業マンが担当になったのだが、その人も、しばらくして、また辞めてしまった。それも、また何の連絡もなしで辞めてしまった。
たった1年半の間に3人も担当が変わり、しかも、みんな退職する時に、引継ぎもせず退職してしまった。
普通は、新しい担当者に引継ぎをしてから退職するのが、営業の世界では当たり前だと思うが、そんな当たり前のことができない、させないのは、その会社の営業姿勢を疑ってしまう。
若い人が続かないのは、不動産業界も同じだから仕方ないが、営業マンにちゃんと営業の常識を教えないのは、そのディーラーの会社の営業姿勢なのだろう。
ビーカン?
ビーカンってなに?
うちの社内では、ほぼ知るものはいなかった。
もう令和の時代には死語になったが、日本全体が元気だった、そして、世の中が色んなことに、おおらかだった、古き良き時代を思い出してしまう言葉だ。
ビーカンとは、B勘定という意味で、裏の勘定のことをいう。
B勘で取引しようと言えば、一部を裏ガネで取引しようという意味だ。
不動産が右肩上がりで値上がりしていた時代は、売って利益が出れば税金がかかる。
それを、安く売った事にして、一部のお金を裏勘定で取引して税金を払わないようにするという脱税行為だ。
今は、インボイスだとか、支払い調書だとか、お金は何かしらの追跡をされるから、裏金で取引なんて難しくなったし、世の中すべてが綺麗になって、そんなことを持ちかけてくる輩と取引したら、こっちが世間から追放される。
ところで、なぜ、昔は裏勘定のことを、B勘定と言ったのか?
今のデジタルネイティブの世代は知らないかもしれないが、昔は音楽を聴くのはレコードしかなかった。そして、レコードは裏返しても音楽を聴くことができた。また、録音できるカセットテープも裏返しても録音する事ができて、それぞれ裏面のことをB面と言った。
裏面の事をB面と言ったことから、裏勘定の事をB勘定、略して、ビーカンと言ったのだ。
ちなみに、CDがはじめて発売されたのは1988年(昭和63年)である。
発売される新曲は、どんどんレコードからCDに変わっていった記憶がある。もちろんCDには裏面はなく、B面と言わずにカップリング曲と言うようになった。
音楽がデジタル化したのと同時に、カセットテープも廃れていって、何かを裏返して音楽を聴くという習慣はなくなった。
また一方では、1990年の土地関連融資の総量規制を引き金に、バブル景気が崩壊し、地価が激しく下落した影響も大きい。土地を売っても利益がでなくなり、税金逃れをする必要もなくなったからだ。
B勘定という言葉は、CDの普及によるデジタル化の波と、バブル崩壊という日本の戦後高度成長の終わりという、奇しくも同時期に終わりを迎えた大きな変革の波と、それらを象徴する昭和という時代の終わりとともに消えていったのである。
さて、先週のゴルフは、スコアは滅茶苦茶だったが、天気はピーカンで最高だった。
こちらのピーカンの由来は、快晴の空の色がタバコのピース缶のような色だからとか、オペラ曲の「ある晴れた日に」のピンカートンだとか、諸説あるようだ。
こちらも昭和の雰囲気が漂うが、喫煙者が完全に市民権を失った現代では、ピース缶など知らない人も多くて、ピーカンという言葉も近いうちに消えてゆく運命なのだろうか。
不動産の利回りとは
不動産利回りで、一番シンプルなものは、「年間収入」÷「物件価格」である。
これを、「表面利回り」と言ったり、「グロス利回り」と言ったりする。
しかし、不動産を運用するにはさまざまな支出もある。
共用部分の清掃、エレベーターの保守費用、消防設備があれば定期的に点検しなければならないし、設備に応じて保守メンテナンス費用がかかる。
入居者やテナントの家賃回収や滞納の督促なども管理会社に依頼すれば、管理委託料がかかる。これは家賃の3%~5%が相場だ。
また、不動産は持っているだけで、固定資産税や各種保険がかかる。
家賃収入から、不動産を維持管理する費用を引いて残ったものを「NOI」という。
NOIとは、Net Operating Incomeの略で、これで物件価格を割ったものを、頭の「NET」だけとって、「ネット利回り」とかいう。
(ちなみに、このNOIには、税金上の減価償却費は考慮しないのが一般的)
表面利回りが高い物件でも、設備の保守やメンテナンスに想定以上に費用がかかる物件だったら、ネット利回りは悪くなる。
また、比較的に戸数の少ない物件より、大型の物件のほうが、表面とネットの開きが小さい傾向があるし、住宅物件よりオフィス物件のほうが、ビルメンテナンスに費用がかかるから、表面利回りが良い割にネットの収入は低くなる。
これら以外でも、入居者が退去したら原状回復工事の費用が必要になる。
賃貸業者に募集を依頼したら、入居がが決まれば手数料もかかるし、頻繁に入居者の出入りが激しい物件は、稼働率も考慮しておかなければいけない。
(稼働率について詳しくは、投資用不動産の稼働率を参照)
物件によって、思わぬ費用がかかる場合もあるし、長期的な修繕も計画しておかなければならない。一概に「利回り」といっても、物件によってさまざまであり、同じものが二つとないのが、不動産は奥が深くて面白いところなのである。
ゴルフ遠征 in 高知
1種いくら?
不動産業界では、土地の単位は、いまだに「坪」を利用することが多い。
もちろん、契約書や重要事項説明書、広告表示などは「㎡」を表記する。
現代では、メートル法を使用するのがあたりまえなのに、いまだに、土地の大きさは「坪」で表現したほうが、イメージしやすい。
ほかにも、不動産業界で使う独特な単位価格がある。
「1種いくら?」、「1種100万円」という単位価格だ。特にデベロッパーがよく使う。
これは、嚙み砕いて言うと、
「坪単価を容積100%あたりで割るといくら?」という意味になる。
たとえば、容積率が300%の地域で、坪300万円なら、「1種100万円」という意味だ。
土地は、利用され、収益を生んで、はじめて価値がある。
ある土地が更地で利用されるより、建物をたて、土地面積の何倍も利用できれば、収益性があがり、その土地の利用価値は上がり、土地価格は上がる。
では、いくらでも無秩序に無制限に建物を建ててよいかというと、そんな荒れた世紀末ではない。そんなことを許すと、恐るべき一子相伝の暗殺拳が誕生する。
街の美観、防犯、安全、衛生、交通など、あらゆる面でも不都合がおきる。
そこで都市計画が重要になり、容積率という土地の利用限度が定められている。
住居系の地域では、容積率は低く抑えられているが、商業系の地域では、高く緩和されている。当然、土地の坪単価は、住宅地より商業地が高くなる。
ここで疑問が残る。
では、なぜ、「100%あたりいくら?」と言わないのか?
そもそも、世間はとっくにメートル法なのに、なぜ「坪」なのか?
ちなみに、「1種いくら」という単位価格は、昭和46年以前の「容積地区」からきている。
昔の容積地区というものは、第1種容積地区~第10種容積地区まであって、それぞれ10分の10以下~10分の100以下とされていた。
すなわち、第1種容積地区は、いまの容積100%で、第2種容積地区は200%だった。
1種ごとに100%ずつ増えていくから、1種いくら?とは、容積1種(100%)あたりでいくらか?と言う意味で、これを令和の現代も使用しているというわけだ。
まあ、メートル法も、明治24年の度量衡法でメートル法が公認されてから、平成5年の新計量法まで完全施行されるまで、100年以上かかっている。
それでも、いまだに、尺貫法の「坪」が使用しつづけれらている。
単位を変えるのは、なかなか時間がかかるものである。
そういえば、ゴルフの世界でもヤードを使用する。
私の場合、残り100ヤードといえばPWを持つが、残り100メートルと言われたら少し困惑する。
100y=約91mだから、100mだと、PWでフルショットか?
それとも、9Iでコンパクトに振るか?
どちらにしても、迷いでスイングが乱れ、ダフッて手前のバンカーか、トップしてグリーン奥の左足下がりのラフにボールはあるだろう。
そして、グリーンまわりの悲劇は繰り返される。
やはり、使い慣れた単位は、そう簡単には変えられないのである。
投資用不動産の稼働率
どの不動産オーナーも、投資用不動産の稼働率はできるだけ高く維持したい。
不動産は投資額が大きいので、銀行などから借り入れをして、レバレッジを効かせて投資している場合が多いから、リターンにもレバレッジが効くが、空損のダメージにもレバレッジが効く。
全貸室のうち何部屋が空室なのか、また、賃借人の退去後に、原状回復工事をしたり、入居者を募集したりする期間も長くなると、稼働率が下がり、賃貸経営の採算が悪くなる。
一部の地主さんなど、借金のない人のなかには、気に入った借主だけ入居させるという仲介屋さん泣かせの変わったオーナーさんもいるが、こういうオーナーさんは好みの入居者を面接して入れたら良い。まあ、こういう人たちは、また別に相続対策という重い課題が生涯かけて解決しなければならないので、これはまたいずれ記事にしようと思う。
ただ、人口が増えていた高度成長期までは住宅が足りていなかったから、稼働率はそんなに考えなくても入居者はたくさんいた。だから貸主が圧倒的に強かった。だいたい、大家さんといえば、怖いオジサンか、うるさいオバさんのイメージだった。
若くて美人の未亡人が管理人のボロアパートなど、探してもどこにもない。
昔は、借主はとても立場が弱かったのだ。
特に、地方から都市部に働きにきた若者は、簡単に家を借りられなかったから、親御さんが保証人になって、
「うちの倅をよろしくたのみます」
といって、家主に渡したお金が、礼金という慣習になったといわれている。
こういう弱い立場を守るのは法の役割で、借地借家法はその当時に施行され、弱い立場の借主を守るようなつくりになっている。
しかし、その後、日本の人口が頭打ちになった1990年代頃からは、貸主と借主の立場が逆転した。今度は住宅は余りだして、借主の立場が強くなった。
逆襲の借主である。
昨今では、空家が社会問題化しているくらいだが、それでも借地借家法はその後も大きな改正をしていない。
また、家賃を滞納している入居者がいても、そう簡単に退去させることできない。法的措置をとっても、長引けば退去させるまで半年以上かかる場合もあるし、その間は家賃も入らず、滞納家賃がその後に回収できる見込みはほとんどなく、君は終局の涙を見る・・・。
貸主と借主のパワーバランスが変わったのだから、時代にあった制度に作りなおすべきだというのが私見ではあるが、この話しはまたいずれ。
話しはもどして、稼働率は重要な課題であり、入居者が入らない物件は、不動産投資には死活問題なのだ。供給過剰な賃貸住宅のなかで、いかに入居者に選んでもらうか。
賃料を下げれば入居者は集まるが、そんな解決策では猿でもわかるシリーズだ。
投資してる以上は、投資効率は最大限にしなければならない。
それには、いかに入居者に魅力的な賃貸物件にするか、リフォームとリノベーションの違いは何か、共用部分の管理ノウハウ、建物維持の費用コントロール、入居者のさまざまなトラブル。
また、仲介屋さんに優先的に入居者を紹介してもらうにはどうするか。
稼働率を維持するには、それなりの経験と、いろんな分野の専門知識が必要なのだ。
詳細はまたいつか。




