ビーカン?

ビーカンってなに?

うちの社内では、ほぼ知るものはいなかった。

もう令和の時代には死語になったが、日本全体が元気だった、そして、世の中が色んなことに、おおらかだった、古き良き時代を思い出してしまう言葉だ。

ビーカンとは、B勘定という意味で、裏の勘定のことをいう。

B勘で取引しようと言えば、一部を裏ガネで取引しようという意味だ。

不動産が右肩上がりで値上がりしていた時代は、売って利益が出れば税金がかかる。

それを、安く売った事にして、一部のお金を裏勘定で取引して税金を払わないようにするという脱税行為だ。

今は、インボイスだとか、支払い調書だとか、お金は何かしらの追跡をされるから、裏金で取引なんて難しくなったし、世の中すべてが綺麗になって、そんなことを持ちかけてくる輩と取引したら、こっちが世間から追放される。

 

ところで、なぜ、昔は裏勘定のことを、B勘定と言ったのか?

今のデジタルネイティブの世代は知らないかもしれないが、昔は音楽を聴くのはレコードしかなかった。そして、レコードは裏返しても音楽を聴くことができた。また、録音できるカセットテープも裏返しても録音する事ができて、それぞれ裏面のことをB面と言った。

裏面の事をB面と言ったことから、裏勘定の事をB勘定、略して、ビーカンと言ったのだ。

 

ちなみに、CDがはじめて発売されたのは1988年(昭和63年)である。

発売される新曲は、どんどんレコードからCDに変わっていった記憶がある。もちろんCDには裏面はなく、B面と言わずにカップリング曲と言うようになった。

音楽がデジタル化したのと同時に、カセットテープも廃れていって、何かを裏返して音楽を聴くという習慣はなくなった。

また一方では、1990年の土地関連融資の総量規制を引き金に、バブル景気が崩壊し、地価が激しく下落した影響も大きい。土地を売っても利益がでなくなり、税金逃れをする必要もなくなったからだ。

 

B勘定という言葉は、CDの普及によるデジタル化の波と、バブル崩壊という日本の戦後高度成長の終わりという、奇しくも同時期に終わりを迎えた大きな変革の波と、それらを象徴する昭和という時代の終わりとともに消えていったのである。

 

さて、先週のゴルフは、スコアは滅茶苦茶だったが、天気はピーカンで最高だった。

こちらのピーカンの由来は、快晴の空の色がタバコのピース缶のような色だからとか、オペラ曲の「ある晴れた日に」のピンカートンだとか、諸説あるようだ。

こちらも昭和の雰囲気が漂うが、喫煙者が完全に市民権を失った現代では、ピース缶など知らない人も多くて、ピーカンという言葉も近いうちに消えてゆく運命なのだろうか。